仕入れこそが一番大切

 買った本が確実に売れるかどうかという目利きが大切です。セドリのベテランは、長年のキャリアで非常に鼻が利きます。古本は目で買うのではありません。古本は、匂いで買うのです。

 自宅でも倉庫でも、小さな店でも、古本屋だけを仕入れ先にしていたのでは長く続けることができません。お客さんからならもっと安く買えるのです。

 粗利益率という考え方を常時頭の中に入れておく必要があるでしょう。少し前なら、売値の三割が原価でしたが、現在ではもっとその値は下がっていると考えるべきでしょう。薬九層倍と言ったりもしますが、時には古本は十倍以上の価値を持つときもあります。なかには、ただ同然で引き取るものもあります。

「買一番、売り二番」

 これは、ある老舗古書店の社訓です。

 仕入れが商人にとって一番であるということです。利は元にありと江戸時代から伝えられています。売ることばかりを考えても、仕入れをおろそかにすれば古本屋を維持することはできません。

 もしも、あなたが今後店舗を継続するとき、在庫の補充は十分にできるでしょうか。

 どこから買うのでしょう? そのルートはあるのでしょうか?

 戦後、多くの古本屋が現れましたが、すべて仕入れを考えなかったために、手元の本を売り切ってしまったら、そこで店をたたまざるを得なくなりました。本がなければ何もできなせん。この商売で大事なことは、いかに買いを行うのか、ということなのです。

 

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